こんにちは、Dancing Shigekoです!

同じ言葉でも、見ている階層が違えば話はかみ合わない。

今回は書籍『具体と抽象』を紹介します!

基本情報

  • 著者:細谷功
  • 出版社:dZERO
  • 出版年:2014年
  • ページ数:133ページ

本書の内容

具体と抽象の違いを、身近な例や4コマ漫画を使って説明する。個別の出来事から共通点を見つける抽象化と、抽象的な考えを実際の行動へ落とす具体化を往復し、考え方や会話へ生かす方法を紹介している。

・4コマ漫画で見える言葉のすれ違い

各章に登場する4コマ漫画では、町長の言葉を部下たちが文字どおりに受け取る。町長が恥ずかしさを表す慣用句を使えば本当に穴を掘り、苦情を読んで耳が痛いと言えば耳鼻科を紹介する。町長が伝えたい抽象的な意味と、部下が受け取る具体的な意味がずれている。

漫画としては極端だが、日常の会話でも似たことは起きていると思う。「もう少し分かりやすく」「早めに進めて」と伝えても、分かりやすさや早さの基準は人によって違う。指示した側は意図が伝わったと思い、受けた側は言葉どおりに動いた結果、期待と違うものが出てくる。

言葉が通じていても、意味まで共有できているとは限らない。話がかみ合わない時、相手の理解力だけを疑うのではなく、自分が抽象的な表現のまま渡していなかったかを振り返る必要があると感じた。

・一つの事例から学びを広げる抽象化

具体的に書かれた一冊の本から共通する考え方を取り出せれば、その学びを別の場面にも応用できるという。読んだ内容をその本の中だけで終わらせず、「これは他の仕事でも使えるのでは」と考えるのが抽象化なのだと思う。

ただ、一つの事例だけで本質をつかみ切るのは難しいようにも感じる。複数の具体例を比べるからこそ、偶然ではない共通点が見えてくることもある。一冊を深く読むことと、別の事例にも触れることの両方が必要なのではないか。

大切なのは、事例をそのまままねることではなく、なぜうまくいったのかを考えること。そこから取り出した考え方を別の場面で試し、結果を見て修正する。その往復ができれば、読書から得られるものも増えそうだ。

・相手と話の階層を合わせる

具体的か抽象的かは、見る階層によって変わる。例えば「おにぎり」は、梅や鮭といった個別のおにぎりをまとめた抽象的な言葉である一方、「食べ物」という大きな分類から見れば具体例になる。

会話では、自分と相手がどの階層を見ているかをそろえることが大切。方針について話したい人に細かな作業手順だけを返しても話は進まず、具体的な行動を求めている人に理念だけを語っても答えにはならない。どちらが正しいのではなく、今どの高さで話しているかがずれている。

話がかみ合わない時は、具体例を求められているのか、共通する考え方を求められているのかを確認する。抽象と具体を行き来しながら、相手と見る階層を合わせる大切さを考えさせられた一冊でした!

それでは、また次回!